江戸川つつじの郷 要法寺

要法寺の諸天善神

戦没者慰霊塔

今の日本が平安に豊かに繁栄しているその基礎は、第二次世界大戦にて尊い生命を犠牲にしてこの国を、この国の人々を守ってくださった戦没者であることはどなたもご存知のとおりです。

ことに、この地域から出兵された戦没者のお名前が刻まれています。地域の方々が、御回向と今自分たちが元気に過ごさせて頂いていることに感謝して建立されたものです。

すでに戦後70余年となりましたが、天皇皇后両陛下は、80才を過ぎられても激戦地に慰霊に歩かれておられます。いまなお、その地の生き残られたご遺族は涙を流しながら両陛下の御慰問に感謝している姿を見ると、私たち自身も慰霊碑にむかい、香華を手向けて御回向申し上げなければならないと思います。

要法寺 戦没者慰霊塔

PPKの妙徳稲荷

(ピンピンコロリのご利益)

 

山門を入った一本松の元に御影石の祠に勧請してあります。大正期に当山近在の檀家Iさんは手広く商いをしておりましたが、体調を崩し商売も傾いてしまいました。「商いができないと言っても寝ているだけでは申し訳ない。せめて、起き上がれるときだけでもご先祖様のお参りをしましょう。」と、当山のご本尊様に祈り、お参りをしました。すると、ある日から、めっきり体調が戻り、商いにも精を出すことが出来るようになりました。

「御影様です。この御礼に要法寺様に何かさせて頂きたい。」との願いをこめて、この妙徳稲荷を奉納することになったのだそうです。その功徳でしょうか。息子に代を譲ったIさんは長患いすることなく安らかな優しい顔にてその時を迎えられたそうです。

それ以来、体が動くうちはピンピンと元気に暮らし、その時を迎えたら長患いすることなくコロッといけるようにと願う沢山の方がお参りしております。

PPKの妙徳稲荷

千ヶ寺詣り成就供養塔

当山檀徒松井家のご先祖に当たる平野屋文蔵が文政7(1818)年に建立した。供養塔に刻まれている戒名が松井家過去帳に記載されていることから間違いありません。しかし、平野屋文蔵に関する文献は乏しく、天下の台所大阪の土地を求めた記録が慶応大学にあるということですが、それ以上の情報は残念ながら見つけられませんでした。

現在、御朱印や御首題がブームになっていますが、それでも千か寺もお詣りして廻ることは容易ではありません。ましてや、鉄道、バスやタクシーもない江戸時代に千か寺もの寺院にお参りして歩いたということは、経済的な面でも大変なことです。よほど余裕があったと考えられます。それ以上に並外れた信仰心が無ければ成し遂げられるものではありません。あやかりたいものです。

千ヶ寺詣り成就供養塔

水子供養塔

昭和51年3月20日お彼岸の聖日に合わせて、当山檀徒篤信者によって建立されました。戦後日本の社会が復興されていく中で、色々な事情から折角この世に生命をいただきながら、水子として寿命を終えなけなければならない霊魂は少なくありませんでした。

その篤信者は、不幸にしてお腹の中で尊い生命を亡くしてしまいました。

この悲しみは私ばかりではないはず、世の中には人目を気にしなければならない人もいるでしょう。供養のためにお墓を建ててあげられない方もいるでしょう。誰に憚ることなく手を合わせられる供養塔が必要ではないか。と発心して立てられましたのがこの供養塔です。

どうぞ、気兼ねなくお参りしてあげてください。

水子供養塔

八大龍王

八大龍王は龍神水神の大王であり、古くは船舶には必ず祀られ海上安全が祈られました。また、水は止まれば腐り、流れれば活きると言うように、お金の流れから商売繁盛、気の流れから身体健全病気平癒が祈られました。必ずお水をかけてお参りしましょう。

八大龍王

大黒尊天

仏教と共に日本に伝来し、伝教大師が祀り始めたと言われ、出雲の「大国主命」が「大黒」と同音であることから民俗信仰と習合し、七福神の一つとして広く知られるようになりました。当山の大黒尊天は、「笹が崎大黒天」「逆さ大黒天」として失せ物、家出人探索などと一世を風靡しました。

大黒尊天

鬼子母尊神

『法華経』の二十六章にあたる「陀羅尼品」の中では、鬼子母神が十羅刹女と共に、法華経を信仰する人を守護する事を誓約しておられます。

日蓮大聖人も鬼子母神を信仰され、大曼荼羅に鬼子母神を勧請されていますが、鬼子母神と十羅刹女の関係を、母と子であるとの確信を次第に深められました。これらの事により、日蓮宗ではご祈祷をする際には、鬼子母神を法華経信者の守護神のひとつと位置づけ勧請するので、ほとんどの日蓮宗寺院で鬼子母神がお祀りされています。

鬼子母尊神

長栄大威徳尊天

日蓮大上人が最後の地、池上本門寺にお入りになられるとき、この地の守り神であった「長栄大威徳尊天」が御迎えになられたと言います。現在は、池上本門寺の境内の長栄堂の御本尊として祀られています。精微なお姿です。

長栄大威徳尊天

妙見大菩薩

北半球の古人は、歴を作成するに、その基本を星空の北斗七星に定めたところから、人知を超える領域を神格化してお祀りしたのが「北辰妙見大菩薩」です。当山のお像は、一般的な妙見様とは異なり、全国的にも珍しい柳島妙見様と同じお姿で、小振りですが精微を極める仏像です。

妙見大菩薩